とことんSKK

分離 : 2005/12/22 ; 改訂 : 2006/01/12 © 平頭通

基本ソフト(OS)の環境

以下の環境で、実際に試してゐます。

Linuxのヴァージョン
Vine Linux 3.2 , GNOME 2.4.1 , GNU Emacs 21.3.1
Windowsのヴァージョン
Windows XP , Meadow

Daredevil SKK

EmacsやMeadowで動作する仮名漢字変換ソフトです。茲では、Emacs用のインストール事例を記録しておきます。

関聯サイト

tgz書庫

インストールの手順

事前にtgz書庫をホームディレクトリにダウンロードしておきます。

tgz書庫を展開して、ディレクトリを移る。
$ tar -xvzf ddskk-12.2.0.tar.gz
$ cd ddskk-12.2.0
"SKK-CFG"を編輯して、保存する。注意点は、Vine Linuxの場合、"local"と云ふディレクトリを介してゐない為、設定例の記載を変更しなければならない点である。
(setq APEL_SPECIFIC_LISPDIR "/usr/share/emacs/site-lisp/apel")
(setq LISPDIR "/usr/share/emacs/site-lisp")
(setq VERSION_SPECIFIC_LISPDIR "/usr/share/emacs/21.3/site-lisp")
(setq EMU_PREFIX "emu")
(setq SKK_DATADIR "/usr/share/skk")
(setq SKK_INFODIR "/usr/info")
(setq SKK_LISPDIR "/usr/share/emacs/site-lisp/skk")
インストール先のディレクトリを確認する。
$ make what-where
良好なら、徐にインストールを実施。
$ su
# make install
# exit

"~/.emacs.my.el"の編輯と追記

;; skk を有効にする
(require 'skk-autoloads)

一旦、Emacsを再立上げして、インストールは一往完了。因みに、Emacs設定ファイルの"~/.emacs.el"には必要事項が事前に設定されてゐる。

SKKの起動

以下の二種類のコマンドのどちらかで起動します。モードラインに「--かな:」と桃色の文字が表示されれば、良好。

チュートリアル(操作学習)は、以下のコマンドで実施できます。使ひ方は、バッファの下段を参照して下さい。

"SKK-JISYO.L"の導入

此の侭では、辞書が貧弱なので、ラージ辞書"SKK-JISYO.L"を導入します。

関連サイト

インストールファイル

インストールの手順

事前にラージ辞書を、"SKK 辞書 Wiki"からホームディレクトリにダウンロードしておきます。

ラージ辞書の有無を確認。ファイル名が確認できれば、良好。
$ ls
ラージ辞書をSKK用の辞書ディレクトリに移動する。
$ su
# mv SKK-JISYO.L /usr/share/skk
# exit
移動できた事を確認する。
$ ls /usr/share/skk

他のSKK辞書をインストールする時も、此のディレクトリに保存します。

動作の確認

Emacsの再立上げを実施して、変換候補の数が増えれば、良好。

正かな関聯の設定は、別の頁に記録する豫定です。

skkinputの導入 (2005/12/10 追記)

"skkinput"は、Emacsに特化しないX環境のUNIX上での仮名漢字変換システムで、今回は、之を導入してみます。

関聯サイト

インストールパッケージ

Vine LinuxのFTPサイトから、"skkinput"と"skkdic"と"rskkserv"との三つのパッケージをダウンロードして来ます。パッケージは、"VinePlus/"の"i386/RPMS.plus/"のディレクトリを探せば在ると思ひます。必要に応じてソースの"SRPMS"を入手しておきます。"skkdic"については、上記の"SKK 辞書 Wiki"で最新版を入手する手もあります。

インストール手順

パッケージのインストール状況を確認する。
$ rpm -q skkinput skkdic rskkserv
インストールされてゐないのが確認できたら、次は実際にインストール。"rskkserv"を"skkinput"より先にインストールしないと、依存性の関係でエラーとなる。
$ su
# rpm -ivh rskkserv-2.94.13-0vl1.i386.rpm
# rpm -ivh skkinput-2.06.3-0vl3.i386.rpm
# rpm -ivh skkdic-20030520-ovl2.noarch.rpm
# exit
再度インストール状況を確認して、パッケージのヴァージョン番号が確認できれば、良好。
$ rpm -q skkinput skkdic rskkserv
ユーザのホームディレクトリに設定ファイルを複写して、仮名漢字変換を既存のものから"SKK"に切換へる。
$ cp /usr/share/doc/skkinput-2.06.3/dot.skkinput .skkinput
$ setime skk
ユーザの"ime"の設定値を確認する為、設定ファイルの中身を確認。一行目と二行目の設定値が、"skk"になつてをり、"GTK_IM_MODULE=xim"となつてゐれば良好。
$ cat .vine/system/ime
一旦、電脳を再立上げし直して、"Shift+Space"で [かな--] が窓の左下に出て来れば良好。若し、出なければ、skkserverが寝込んでゐるのだらうから起してやる。
$ su
# /etc/rc.d/init.d/rskkserv start
# exit

之で、インストール自体は完了です。

SKK関聯の設定ファイル

"skkinput"が起動した状態では、"skkinput"は"rskkserv"のクライアントとして動作してゐます。従つて、各種SKK辞書へのアクセスは、辞書サーヴァの"rskkserv"を通して行はれます。"rskkserv"では、初期設定で"SKK-JISYO.L"が定義されますが、複数辞書の設定が可能となつてゐます。

以下に、各種プログラムの設定ファイルの在処を提示しておきます。

辞書サーヴァの設定ファイル
/etc/rskkserv.conf
"skkinput"の設定ファイル
~/.skkinput
X window systemの仮名漢字変換の設定ファイル
~/.vine/system/ime

辞書サーヴァのホスト名は、初期設定で"localhost"になつてゐます。複数ユーザでSKK辞書を共用したい等の場合は、"rskkserv.conf"と".skkinput"のホスト名の設定値を変更する事も可能でせう。

"skkinput"の設定

キー入力のカスタマイズや、ユーザ辞書の設定変更などは、"~/.skkinput"で行ひます。例として、

;; 正字正かな用の設定
skkinput-rom-kana-rule-list:            ( "wi" "" "ゐ" "ウィ" )
skkinput-rom-kana-rule-list:            ( "we" "" "ゑ" "ウェ" )
;; 其の他記号類
skkinput-input-vector:                  ( 123 . "『" )
skkinput-input-vector:                  ( 125 . "』" )
skkinput-rom-kana-rule-list:            ( "zh" "" "←" "←" )
skkinput-rom-kana-rule-list:            ( "zj" "" "↓" "↓" )
skkinput-rom-kana-rule-list:            ( "zk" "" "↑" "↑" )
skkinput-rom-kana-rule-list:            ( "zl" "" "→" "→" )

最後の四行は、Nethackライクの操作にしてみました。"Daredevil SKK"ではデフォルトで設定されてゐます。

"rskkserv"の設定

SKK辞書の設定や削除は、rootでログインしてから"/etc/rskkserv.conf"を書換へます。例として、"SKK-JISYO.JIS2"を追加してみました。

  module SKKDic
    DICFILE = "/usr/share/skk/SKK-JISYO.L"
    CACHEDIR = "/var/cache/rskkserv"
    NOCACHE = false
    KCODE = :eucjp

    module JIS2
      DICFILE = "/usr/share/skk/SKK-JISYO.JIS2"
    end
  end

実際には、"KCODE"と"end"との間に"module"を追加したり、削除したりして、設定します。新たな設定は、電脳を再立上げしないと読込んで呉れません。

Daredevil SKK サーヴァ設定 (2005/12/14 追記)

"skkinput"のインストールで、SKKサーヴァが稼働したので、今度はEmacsで走るSKKでも此のサーヴァを活用してみませう。

実は、"rskkserv"が稼働してゐる状態だと、何も手を加へないでもサーヴァから辞書の読出しが出来る状態になつてゐます。賢いなとは思ふのですが、確実にサーヴァ経由で辞書ファイルが引ける設定を、"~/.emacs.my.el"に施しておく事にしました。

"~/.emacs.my.el"の編輯と追記

;;;;;;;;;; 使用する辞書の設定 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
(setq skk-server-portnum 1178)
(setq skk-server-host "localhost")

;; SKK辞書の参照順位を指定する
(setq skk-search-prog-list '(
        (skk-search-jisyo-file skk-jisyo 0 t)
        (skk-search-server skk-aux-large-jisyo 10000)
        ))

SKKサーヴァのホスト名を"localhost"、ポート番号を"1178"に設定しておきます。SKK辞書の参照順位は、先づユーザ辞書、次にSKKサーヴァ経由の外部ラージ辞書の順になります。

動作の確認

前以つて"rskkserv.conf"にJIS第二水準の辞書を追加しておいたので、「きへん」等と打込んで変換候補に木偏の小難しい漢字が沢山出て来れば、良好。

Lookup との聯繋 (2005/12/22 追記)

Emacsに"Lookup"が導入されてゐれば、電子辞書のデータをSKK辞書のデータとして活用する事が出来ます。

"~/.emacs.my.el"の編輯と追記

;;;;;;;;;; 使用する辞書の設定 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
(setq skk-server-portnum 1178)
(setq skk-server-host "localhost")

;; SKK辞書の参照順位を指定する
(autoload 'skk-lookup-search "skk-lookup")
(setq skk-search-prog-list '(
        (skk-search-jisyo-file skk-jisyo 0 t)
        (skk-search-server skk-aux-large-jisyo 10000)
        (skk-lookup-search)
        ))
(setq skk-lookup-search-agents
      '((ndeb "/usr/share/dict/****")
        ))

「使用する辞書の設定」を"Lookup"検索用に若干改変してゐます。下から二行目の"****"に検索に加へたい電子辞書データのディレクトリを指定する事で、個別に電子辞書データの流用が可能となります。複数指定する事も可能です。検索に若干時間が掛る為、参照順位は出来るだけ最後のはうに指定したはうがいいでせう。

動作の確認

"Lookup"単体での起動をする前に、SKKで仮名漢字変換を実施した時、何処かの時点で"Lookup"の起動画面が表示されれば、SKKから起動できた事が確認できます。

「岩波国語辞典」や「広辞苑」や「マイペディア」等の市販の電子辞書データが流用できるやうです。

uim-skkの導入 (2005/12/26 追記)

"uim"は、UNIXのGUIで動作する多言語入力ライブラリとして開発されてゐます。"uim-skk"の外、"uim-canna"や"uim-anthy"なども開発されてゐます。

関聯サイト

インストールパッケージ

インストール手順

パッケージのインストール状況を見て、インストールされてゐない事を確認する。
$ rpm -q uim uim-applet
"apt-get"コマンドで、パッケージのダウンロードとインストールを同時に実施する。
$ su
# apt-get update
# apt-get install uim
# apt-get install uim-applet
# exit
再度、インストール状況を見て、ヴァージョン番号が確認できれば、良好。
$ rpm -q uim uim-applet
"~/.vine/system/ime"の設定変更をして、設定ファイルが"GTK_IM_MODULE=uim-skk"となつてゐる事を確認する。今回は、UNIX標準のエディタ"ed"を活用します。
$ ed .vine/system/ime
1,$p
$
d
a
GTK_IM_MODULE=uim-skk
.
1,$p
wq
$ cat .vine/system/ime

一旦、ログインし直します。

次に、"/usr/share/skk/"に"SKK-JISYO.L"をインストールするのですが、既にインストールされてゐれば、ダウンロードする必要はありません。

次に、"GNOME"デスクトップに在るパネルの上で右クリックし、「パネルに追加」-「ユーティリティ」-「uimアプレット」を選んで、アプレットを追加します。文字を囲む四角い枠が追加されれば、良好。

動作の確認

シェルやエディタの画面の上で右クリックして、「入力メソッド」が「uim-skk (ja)」を選択してゐる事と、パネル上のuimアプレットに "S" と表示されてゐる事を確認します。"Shift+Space"で、「直接入力」と「ひらがな」との間の切換へを行ひます。"uim-skk"独特のモードとして、「半角カタカナ」の入力モードが在ります。"Ctrl+q"で「ひらがな」と「半角カタカナ」との間の切換へをします。

因みに、変換候補は一語づつ選ぶやうな形態を採ります。

"~/.uim"の編輯と追記

"uim"の設定は、"~/.uim"のファイルで行ひます。茲では、キー入力関聯の設定について、記録しておきます。

;; uim-skk用の入力設定
(require "japanese.scm")
(define ja-rk-rule
  (append '(
            ((("w" "i") . ()) ("ゐ" "ウィ" "ウィ")) ;;正字正かな用の設定
            ((("w" "e") . ()) ("ゑ" "ウェ" "ウェ"))
            ((("k" "w" "a") . ()) ("くゎ" "クヮ" "クワ")) ;;正かな小書き
            ((("g" "w" "a") . ()) ("ぐゎ" "グヮ" "グワ"))
            ((("{") . ()) ("『" "『" "『")) ;;其の他記号類
            ((("}") . ()) ("』" "』" "』"))
            )
          ja-rk-rule))

ひらがなの「ゐ」も「くゎ」も、記号の関係も、設定変更できます。併し乍、半角セミコロンだけは、「直接入力モード」でないと入力できないやうです。半角カタカナの設定が在るのが、"uim-skk"の特徴です。

其の他

標記のヴァージョンの"uim"では、skksarverには対応してゐないやうですが、最新のヴァージョンでは対応させてあるやうです。

"uim"では、"SKK"以外の様々な仮名漢字変換に対応がとれます。一往、"uim-skk"の外"uim-canna"や"uim-tcode"や"uim-tutcode"で動作の確認がとれました。"uim-anthy"は、"anthy"本体のインストールが必要のやうです。

uim-fepの導入 (2005/12/27 追記)

"uim-fep"は、UNIXのテキストモード(CUI)で動作する多言語入力ライブラリとして開発されてゐます。"uim"で使用できる仮名漢字変換ソフトは、ほぼ使へるやうです。

関聯サイト

インストールパッケージ

インストール手順

パッケージのインストール状況を見て、インストールされてゐない事を確認する。
$ rpm -q uim-fep
"apt-get"コマンドで、パッケージのダウンロードとインストールを同時に実施する。
$ su
# apt-get update
# apt-get install uim-fep
# exit
再度、インストール状況を見て、ヴァージョン番号が確認できれば、良好。
$ rpm -q uim-fep

動作の確認

「アプリケーションの実行」から"kterm"を実行し、"uim-fep -u skk"を実行します。"kterm"の画面の左下に「直接入力」と表示されれば、良好。"-u"オプションを省略すると、デフォルトの"anthy"が起動します。

"Shift+Space"では、"skkinput"が起動されてしまひますが、"C-j"で「ひらがな」入力に遷移して、其処から先は"uim-skk"と全く同じ操作で仮名漢字変換が行へます。キー入力関聯の設定は、"~/.uim"が読込まれます。

又、UNIX(Linux)を CUI で立上げた場合でも、"uim-fep -u skk"を実行すれば、"uim-fep"をSKKで起動する事が出来ます。

"exit"をコマンドで投入すれば、"uim-fep"が終了します。

skkfepの導入 (2006/01/10 追記)

skkseverとの聯絡が可能なテキストモード用の仮名漢字変換ソフトです。今回、"kterm"での導入に成功したので、記録しておきます。

関聯サイト

インストールパッケージ

インストール手順

豫め、tar-ballをホームディレクトリにインストールしておきます。

解凍とディレクトリの移動を実施する。
$ tar -xvzf skkfep-0.87.tar.gz
$ cd skkfep-0.87
先づは、"config.h"の修正と確認を行ふ。
#include "configs/linux.h"
#dfine SYSTEM_DIC_NAME "/usr/share/skk/SKK-JISYO.L"
#define SKK_SERVER_HOST "localhost" /* skk server host */
次に、"terms.c"のファイルを一部修正する。大体、41行目辺りが該当の行になると思はれる。(此の設定をしないと、ステータス行にモード表示が行はれない。)
#define GETSTR(v,s) {v = pt; suc = tgetstr(s,&pt); adjstr(&v,&pt);v=suc;}
makeすると、"skkfep"の実行コマンドが作成されるので、之を"/bin"のディレクトリに複写する。
$ make
$ su
# cp skkfep /bin
# exit

以上でインストール終了です。

動作の確認

動作の確認は、"uim-fep"の場合と殆ど変りません。「アプリケーションの実行」から"kterm"を実行し、"skkfep"を実行します。"kterm"の画面の下部に黒いステータスバーが現れ、左下に"SKK"と表示されれば、良好。其れ以外の部分に"SKK"が表示されるやうならば、"terms.c"などの記述内容をもう一度確認してみて下さい。

"C-j"コマンドを投入すれば、「かな」の入力が可能になります。漢字の変換候補は、SPC を鍵打する毎に、一文字づつ変つて行きます。

上下左右の矢印の釦を鍵打すると、動作がをかしくなるので、注意して下さい。「gnome端末」では、コマンドすら受附けません。

ローマ字入力では、"wi"=「うぃ」、"we"=「うぇ」、"kuxwa"=「くゎ」、"guxwa"=「ぐゎ」となる為、私は気に入らないのですが、残念乍、キー入力の設定変更が出来ません。

"skkserver"との遣取りに附いては良好に行はれてゐるのを確認できました。

scim-uim-skkの導入 (2006/01/11 追記)

愈々、"SCIM"に這入ります。"SCIM"は、「インプットメッソドの開発を簡潔にするためのフレームワーク」とされ、様々な仮名漢字変換に対応してゐます。茲では、"uim"を活用する「IMエンジン」、"scim-uim"を導入してみようと思ひます。

関聯サイト

インストールパッケージ

"SCIM"のパッケージが旧ヴァージョンである事に、注意。

インストール手順

"apt-get"コマンドは使へません。Vine Linuxのftpサイトから、事前に上記のバイナリパッケージをホームディレクトリにダウンロードしておきます。

パッケージのインストール状況を見て、インストールされてゐない事を確認する。
$ rpm -q scim scim-uim
"rpm -ivh"コマンドで、パッケージのインストールを実施する。
$ su
# rpm -ivh scim-1.0.2-0vl1.i386.rpm
# rpm -ivh scim-uim-0.1.3-0vl2.i386.rpm
# exit
再度、インストール状況を見て、ヴァージョン番号が確認できれば、良好。
$ rpm -q scim scim-uim
"~/.vine/system/ime"の設定変更をして、設定ファイルが"XIM_PROG=scim" , "GTK_IM_MODULE=scim"となつてゐる事を確認する。異なる場合は、"ed"や"vi"等のエディタで修正して保存する。其の後、修正結果の確認をする。
$ cat .vine/system/ime

一旦、ログインし直します。

動作の確認

確認する点は三つ在ります。先づ第一に、"SCIM"の設定画面が出て来るかどうかをみてみます。「メイン・メニュー」から辿つて、「アプリケーション」-「デスクトップの設定」と来て、「SCIM入力メソッドの設定」が起動できるか試します。起動可なら、良好。

第二に、シェルかエディタの画面上で右クリックして、「入力メソッド」の選択項目が "SCIM Input Method" に選択されてゐるか確認します。既に選択されてゐれば、良好。

第三に、シェルかエディタを起動して、"Ctrl+Space"で、Windowsの"MS-IME"のやうなパレットがGNOMEデスクトップの下部に表示される事を確認します。入力エンジンの項目をクリックして、"uim-anthy"や"uim-canna"等が在る中から、"uim-skk"を選択できれば、良好。

後は、"uim-skk"と同様の操作性で、GUIの環境における日本語入力が行へるやうになります。

其の他

動作は"uim-skk"と全く変りはありません。設定も"~/.uim"の内容が踏襲されます。

茲で何故旧ヴァージョンの"SCIM"を導入したのか、種証しをしませう。当初、"apt-get"で "SCIM"を導入したのですが、"scim-uim"をrpmコマンドでインストールする際、"libscim-1.0.so.0"が見附からない為に「依存性のエラー」で弾かれてしまつたのです。ftpのライブラリを見ても其れらしきパッケージも見当たらなかつたので、ググッて教はりました。

納得できる迄、操作をしたら、サッサと"rpm -e"コマンドでアンインストールして、"SCIM"のヴァージョンを上げてしまひませう。

『附録』scim-anthyの導入 (2006/01/12 追記)

之はオマケです。

茲で、現在のUnixで利用される花形の仮名漢字変換、"scim-anthy"の導入を試みたいと思ひます。之までコマンドラインに依る導入方法のみを紹介して来た訣ですが、今回は、GNOMEのGUI環境に依る導入で対応したいと思ひます。と、其の前に、前回導入した"scim-uim"を、アンインストールしてしまひませう。

"scim-uim"のアンインストール
$ rpm -e scim-1.0.2-0vl1.i386.rpm
$ rpm -e scim-uim-0.1.3-0vl2.i386.rpm

インストールパッケージ

インストール手順

先づ、"Synaptic"を立上げます。「メイン・メニュー」から「アプリケーション」-「システム・ツール」-「Synaptic パッケージマネージャ」を選んで立上げます。

左側の縦の画面は、パッケージをグループ分けしてをり、右上の画面は、各グループに属するパッケージの一覧が表示されます。グループを選択した後に、パッケージを選択すると、其のパッケージについての簡単な説明書きが画面の右下に表示されます。必要と思はれるパッケージを選択して、右クリックすると、「インストール指定」がポップアップの表示に現れますので、之を選ぶとパッケージの左側の □ が、白色から曲り矢印に変化します。之でパッケージの「指定」が完了します。

以上の手順に則つて、以下のパッケージを「指定」します。

System Enviroment/Libraries
anthy 7100b-0vl2.1 (Anthy - 日本語入力システム及び辞書)
Desktop/Enviroment
scim 1.4.2-0vl0 (smart Common Input Method platform)
scim-anthy 0.6.1-0vl0 (anthy のための SCIM IMEngine モジュール)

まあ、上から順番に一つづつ選んで行つても良いのですが、"scim-anthy"を唯一つ選ぶだけで、依存関係に依り他の二つも同時に選択させる事が出来ます。

GNOMEのGUI環境で此の仮名漢字変換ソフトを使へるのですが、"Emacs"でも"Anthy"を使用したいのであれば、以下のパッケージも導入しませう。

Applications/Editors/EmacsLisp
anthy-el 7100b-0vl2.1 (Emacs-lisp frontend for Anthy)

又、"Anthy"や"SKK"や"Canna"等の辞書データを編輯したい場合などには、"sumika"の導入が必要になります。

System Enviroment/Libraries
sumika 0.12-0vl1 (a utility for managing user customized dictionary)

次に、実際のインストールに移ります。一通りの「指定」を終へたら、今度はツールバーに在る「適用」の釦をクリックします。すると、「以下の変更を適用しますか?」とサマリダイアログで訊かれますので、「適用」をクリックすると、各パッケージのダウンロードとインストールとが始ります。一通りの動作が完結したら、インストール終了です。最後に再度ログインします。

動作の確認

シェルなりエディタなりを立上げて、"Ctrl+space"を押下します。"SCIM"のパレットが、デスクトップの下部に表示されれば、良好。

後は、色々と弄つて試してみて下さい。

其の外の「IMエンジン」を登録してみたいと云ふのであれば、下記の頁を参照して下さい。之は飽く迄も一例に過ぎません。

関聯頁

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