以下の環境で、実際に試してゐます。
EmacsやMeadowで動作する仮名漢字変換ソフトです。茲では、Emacs用のインストール事例を記録しておきます。
事前にtgz書庫をホームディレクトリにダウンロードしておきます。
(setq APEL_SPECIFIC_LISPDIR "/usr/share/emacs/site-lisp/apel") (setq LISPDIR "/usr/share/emacs/site-lisp") (setq VERSION_SPECIFIC_LISPDIR "/usr/share/emacs/21.3/site-lisp") (setq EMU_PREFIX "emu") (setq SKK_DATADIR "/usr/share/skk") (setq SKK_INFODIR "/usr/info") (setq SKK_LISPDIR "/usr/share/emacs/site-lisp/skk")
;; skk を有効にする (require 'skk-autoloads)
一旦、Emacsを再立上げして、インストールは一往完了。因みに、Emacs設定ファイルの"~/.emacs.el"には必要事項が事前に設定されてゐる。
以下の二種類のコマンドのどちらかで起動します。モードラインに「--かな:」と桃色の文字が表示されれば、良好。
チュートリアル(操作学習)は、以下のコマンドで実施できます。使ひ方は、バッファの下段を参照して下さい。
此の侭では、辞書が貧弱なので、ラージ辞書"SKK-JISYO.L"を導入します。
事前にラージ辞書を、"SKK 辞書 Wiki"からホームディレクトリにダウンロードしておきます。
他のSKK辞書をインストールする時も、此のディレクトリに保存します。
Emacsの再立上げを実施して、変換候補の数が増えれば、良好。
正かな関聯の設定は、別の頁に記録する豫定です。
"skkinput"は、Emacsに特化しないX環境のUNIX上での仮名漢字変換システムで、今回は、之を導入してみます。
Vine LinuxのFTPサイトから、"skkinput"と"skkdic"と"rskkserv"との三つのパッケージをダウンロードして来ます。パッケージは、"VinePlus/"の"i386/RPMS.plus/"のディレクトリを探せば在ると思ひます。必要に応じてソースの"SRPMS"を入手しておきます。"skkdic"については、上記の"SKK 辞書 Wiki"で最新版を入手する手もあります。
之で、インストール自体は完了です。
"skkinput"が起動した状態では、"skkinput"は"rskkserv"のクライアントとして動作してゐます。従つて、各種SKK辞書へのアクセスは、辞書サーヴァの"rskkserv"を通して行はれます。"rskkserv"では、初期設定で"SKK-JISYO.L"が定義されますが、複数辞書の設定が可能となつてゐます。
以下に、各種プログラムの設定ファイルの在処を提示しておきます。
辞書サーヴァのホスト名は、初期設定で"localhost"になつてゐます。複数ユーザでSKK辞書を共用したい等の場合は、"rskkserv.conf"と".skkinput"のホスト名の設定値を変更する事も可能でせう。
キー入力のカスタマイズや、ユーザ辞書の設定変更などは、"~/.skkinput"で行ひます。例として、
;; 正字正かな用の設定 skkinput-rom-kana-rule-list: ( "wi" "" "ゐ" "ウィ" ) skkinput-rom-kana-rule-list: ( "we" "" "ゑ" "ウェ" ) ;; 其の他記号類 skkinput-input-vector: ( 123 . "『" ) skkinput-input-vector: ( 125 . "』" ) skkinput-rom-kana-rule-list: ( "zh" "" "←" "←" ) skkinput-rom-kana-rule-list: ( "zj" "" "↓" "↓" ) skkinput-rom-kana-rule-list: ( "zk" "" "↑" "↑" ) skkinput-rom-kana-rule-list: ( "zl" "" "→" "→" )
最後の四行は、Nethackライクの操作にしてみました。"Daredevil SKK"ではデフォルトで設定されてゐます。
SKK辞書の設定や削除は、rootでログインしてから"/etc/rskkserv.conf"を書換へます。例として、"SKK-JISYO.JIS2"を追加してみました。
module SKKDic DICFILE = "/usr/share/skk/SKK-JISYO.L" CACHEDIR = "/var/cache/rskkserv" NOCACHE = false KCODE = :eucjp module JIS2 DICFILE = "/usr/share/skk/SKK-JISYO.JIS2" end end
実際には、"KCODE"と"end"との間に"module"を追加したり、削除したりして、設定します。新たな設定は、電脳を再立上げしないと読込んで呉れません。
"skkinput"のインストールで、SKKサーヴァが稼働したので、今度はEmacsで走るSKKでも此のサーヴァを活用してみませう。
実は、"rskkserv"が稼働してゐる状態だと、何も手を加へないでもサーヴァから辞書の読出しが出来る状態になつてゐます。賢いなとは思ふのですが、確実にサーヴァ経由で辞書ファイルが引ける設定を、"~/.emacs.my.el"に施しておく事にしました。
;;;;;;;;;; 使用する辞書の設定 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; (setq skk-server-portnum 1178) (setq skk-server-host "localhost") ;; SKK辞書の参照順位を指定する (setq skk-search-prog-list '( (skk-search-jisyo-file skk-jisyo 0 t) (skk-search-server skk-aux-large-jisyo 10000) ))
SKKサーヴァのホスト名を"localhost"、ポート番号を"1178"に設定しておきます。SKK辞書の参照順位は、先づユーザ辞書、次にSKKサーヴァ経由の外部ラージ辞書の順になります。
前以つて"rskkserv.conf"にJIS第二水準の辞書を追加しておいたので、「きへん」等と打込んで変換候補に木偏の小難しい漢字が沢山出て来れば、良好。
Emacsに"Lookup"が導入されてゐれば、電子辞書のデータをSKK辞書のデータとして活用する事が出来ます。
;;;;;;;;;; 使用する辞書の設定 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; (setq skk-server-portnum 1178) (setq skk-server-host "localhost") ;; SKK辞書の参照順位を指定する (autoload 'skk-lookup-search "skk-lookup") (setq skk-search-prog-list '( (skk-search-jisyo-file skk-jisyo 0 t) (skk-search-server skk-aux-large-jisyo 10000) (skk-lookup-search) )) (setq skk-lookup-search-agents '((ndeb "/usr/share/dict/****") ))
「使用する辞書の設定」を"Lookup"検索用に若干改変してゐます。下から二行目の"****"に検索に加へたい電子辞書データのディレクトリを指定する事で、個別に電子辞書データの流用が可能となります。複数指定する事も可能です。検索に若干時間が掛る為、参照順位は出来るだけ最後のはうに指定したはうがいいでせう。
"Lookup"単体での起動をする前に、SKKで仮名漢字変換を実施した時、何処かの時点で"Lookup"の起動画面が表示されれば、SKKから起動できた事が確認できます。
「岩波国語辞典」や「広辞苑」や「マイペディア」等の市販の電子辞書データが流用できるやうです。
"uim"は、UNIXのGUIで動作する多言語入力ライブラリとして開発されてゐます。"uim-skk"の外、"uim-canna"や"uim-anthy"なども開発されてゐます。
一旦、ログインし直します。
次に、"/usr/share/skk/"に"SKK-JISYO.L"をインストールするのですが、既にインストールされてゐれば、ダウンロードする必要はありません。
次に、"GNOME"デスクトップに在るパネルの上で右クリックし、「パネルに追加」-「ユーティリティ」-「uimアプレット」を選んで、アプレットを追加します。文字を囲む四角い枠が追加されれば、良好。
シェルやエディタの画面の上で右クリックして、「入力メソッド」が「uim-skk (ja)」を選択してゐる事と、パネル上のuimアプレットに "S" と表示されてゐる事を確認します。"Shift+Space"で、「直接入力」と「ひらがな」との間の切換へを行ひます。"uim-skk"独特のモードとして、「半角カタカナ」の入力モードが在ります。"Ctrl+q"で「ひらがな」と「半角カタカナ」との間の切換へをします。
因みに、変換候補は一語づつ選ぶやうな形態を採ります。
"uim"の設定は、"~/.uim"のファイルで行ひます。茲では、キー入力関聯の設定について、記録しておきます。
;; uim-skk用の入力設定 (require "japanese.scm") (define ja-rk-rule (append '( ((("w" "i") . ()) ("ゐ" "ウィ" "ウィ")) ;;正字正かな用の設定 ((("w" "e") . ()) ("ゑ" "ウェ" "ウェ")) ((("k" "w" "a") . ()) ("くゎ" "クヮ" "クワ")) ;;正かな小書き ((("g" "w" "a") . ()) ("ぐゎ" "グヮ" "グワ")) ((("{") . ()) ("『" "『" "『")) ;;其の他記号類 ((("}") . ()) ("』" "』" "』")) ) ja-rk-rule))
ひらがなの「ゐ」も「くゎ」も、記号の関係も、設定変更できます。併し乍、半角セミコロンだけは、「直接入力モード」でないと入力できないやうです。半角カタカナの設定が在るのが、"uim-skk"の特徴です。
標記のヴァージョンの"uim"では、skksarverには対応してゐないやうですが、最新のヴァージョンでは対応させてあるやうです。
"uim"では、"SKK"以外の様々な仮名漢字変換に対応がとれます。一往、"uim-skk"の外"uim-canna"や"uim-tcode"や"uim-tutcode"で動作の確認がとれました。"uim-anthy"は、"anthy"本体のインストールが必要のやうです。
"uim-fep"は、UNIXのテキストモード(CUI)で動作する多言語入力ライブラリとして開発されてゐます。"uim"で使用できる仮名漢字変換ソフトは、ほぼ使へるやうです。
「アプリケーションの実行」から"kterm"を実行し、"uim-fep -u skk"を実行します。"kterm"の画面の左下に「直接入力」と表示されれば、良好。"-u"オプションを省略すると、デフォルトの"anthy"が起動します。
"Shift+Space"では、"skkinput"が起動されてしまひますが、"C-j"で「ひらがな」入力に遷移して、其処から先は"uim-skk"と全く同じ操作で仮名漢字変換が行へます。キー入力関聯の設定は、"~/.uim"が読込まれます。
又、UNIX(Linux)を CUI で立上げた場合でも、"uim-fep -u skk"を実行すれば、"uim-fep"をSKKで起動する事が出来ます。
"exit"をコマンドで投入すれば、"uim-fep"が終了します。
skkseverとの聯絡が可能なテキストモード用の仮名漢字変換ソフトです。今回、"kterm"での導入に成功したので、記録しておきます。
豫め、tar-ballをホームディレクトリにインストールしておきます。
以上でインストール終了です。
動作の確認は、"uim-fep"の場合と殆ど変りません。「アプリケーションの実行」から"kterm"を実行し、"skkfep"を実行します。"kterm"の画面の下部に黒いステータスバーが現れ、左下に"SKK"と表示されれば、良好。其れ以外の部分に"SKK"が表示されるやうならば、"terms.c"などの記述内容をもう一度確認してみて下さい。
"C-j"コマンドを投入すれば、「かな」の入力が可能になります。漢字の変換候補は、SPC を鍵打する毎に、一文字づつ変つて行きます。
上下左右の矢印の釦を鍵打すると、動作がをかしくなるので、注意して下さい。「gnome端末」では、コマンドすら受附けません。
ローマ字入力では、"wi"=「うぃ」、"we"=「うぇ」、"kuxwa"=「くゎ」、"guxwa"=「ぐゎ」となる為、私は気に入らないのですが、残念乍、キー入力の設定変更が出来ません。
"skkserver"との遣取りに附いては良好に行はれてゐるのを確認できました。
愈々、"SCIM"に這入ります。"SCIM"は、「インプットメッソドの開発を簡潔にするためのフレームワーク」とされ、様々な仮名漢字変換に対応してゐます。茲では、"uim"を活用する「IMエンジン」、"scim-uim"を導入してみようと思ひます。
"SCIM"のパッケージが旧ヴァージョンである事に、注意。
"apt-get"コマンドは使へません。Vine Linuxのftpサイトから、事前に上記のバイナリパッケージをホームディレクトリにダウンロードしておきます。
一旦、ログインし直します。
確認する点は三つ在ります。先づ第一に、"SCIM"の設定画面が出て来るかどうかをみてみます。「メイン・メニュー」から辿つて、「アプリケーション」-「デスクトップの設定」と来て、「SCIM入力メソッドの設定」が起動できるか試します。起動可なら、良好。
第二に、シェルかエディタの画面上で右クリックして、「入力メソッド」の選択項目が "SCIM Input Method" に選択されてゐるか確認します。既に選択されてゐれば、良好。
第三に、シェルかエディタを起動して、"Ctrl+Space"で、Windowsの"MS-IME"のやうなパレットがGNOMEデスクトップの下部に表示される事を確認します。入力エンジンの項目をクリックして、"uim-anthy"や"uim-canna"等が在る中から、"uim-skk"を選択できれば、良好。
後は、"uim-skk"と同様の操作性で、GUIの環境における日本語入力が行へるやうになります。
動作は"uim-skk"と全く変りはありません。設定も"~/.uim"の内容が踏襲されます。
茲で何故旧ヴァージョンの"SCIM"を導入したのか、種証しをしませう。当初、"apt-get"で "SCIM"を導入したのですが、"scim-uim"をrpmコマンドでインストールする際、"libscim-1.0.so.0"が見附からない為に「依存性のエラー」で弾かれてしまつたのです。ftpのライブラリを見ても其れらしきパッケージも見当たらなかつたので、ググッて教はりました。
納得できる迄、操作をしたら、サッサと"rpm -e"コマンドでアンインストールして、"SCIM"のヴァージョンを上げてしまひませう。
之はオマケです。
茲で、現在のUnixで利用される花形の仮名漢字変換、"scim-anthy"の導入を試みたいと思ひます。之までコマンドラインに依る導入方法のみを紹介して来た訣ですが、今回は、GNOMEのGUI環境に依る導入で対応したいと思ひます。と、其の前に、前回導入した"scim-uim"を、アンインストールしてしまひませう。
先づ、"Synaptic"を立上げます。「メイン・メニュー」から「アプリケーション」-「システム・ツール」-「Synaptic パッケージマネージャ」を選んで立上げます。
左側の縦の画面は、パッケージをグループ分けしてをり、右上の画面は、各グループに属するパッケージの一覧が表示されます。グループを選択した後に、パッケージを選択すると、其のパッケージについての簡単な説明書きが画面の右下に表示されます。必要と思はれるパッケージを選択して、右クリックすると、「インストール指定」がポップアップの表示に現れますので、之を選ぶとパッケージの左側の □ が、白色から曲り矢印に変化します。之でパッケージの「指定」が完了します。
以上の手順に則つて、以下のパッケージを「指定」します。
まあ、上から順番に一つづつ選んで行つても良いのですが、"scim-anthy"を唯一つ選ぶだけで、依存関係に依り他の二つも同時に選択させる事が出来ます。
GNOMEのGUI環境で此の仮名漢字変換ソフトを使へるのですが、"Emacs"でも"Anthy"を使用したいのであれば、以下のパッケージも導入しませう。
又、"Anthy"や"SKK"や"Canna"等の辞書データを編輯したい場合などには、"sumika"の導入が必要になります。
次に、実際のインストールに移ります。一通りの「指定」を終へたら、今度はツールバーに在る「適用」の釦をクリックします。すると、「以下の変更を適用しますか?」とサマリダイアログで訊かれますので、「適用」をクリックすると、各パッケージのダウンロードとインストールとが始ります。一通りの動作が完結したら、インストール終了です。最後に再度ログインします。
シェルなりエディタなりを立上げて、"Ctrl+space"を押下します。"SCIM"のパレットが、デスクトップの下部に表示されれば、良好。
後は、色々と弄つて試してみて下さい。
其の外の「IMエンジン」を登録してみたいと云ふのであれば、下記の頁を参照して下さい。之は飽く迄も一例に過ぎません。
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||